旧未分類

旧未分類 | 2009年07月15日

歯磨きマッサージ:認知症患者に だ液が増加、口の渇き改善/鳥取

認知症病棟を担当する鳥取市の介護士らが、歯磨きと口内のマッサージによってだ液の分泌量を増加させる「ブラッシングマッサージ」の導入に取り組んでいる。認知症患者は向精神薬の副作用で口が渇きやすい。だ液量を増やすことで食事や会話などの口腔(こうこう)機能を高めることを狙った。取り組みの研究成果は県福祉研究学会で奨励賞に輝いた。
 導入を進めているのは同市覚寺のウェルフェア北園渡辺病院の介護士ら。認知症病棟約60床のうち約8割の患者が向精神薬を長期的に服用しており、口の渇きを訴える患者が少なくないという。
 介護士の柿坂貫太さん、山内大輔さん、藤縄つぐみさんは、歯科衛生士からアドバイスを受けてブラッシングマッサージを考案。07年7月から9月にかけて患者16人に試してみた。
 約2カ月にわたって歯磨きの後に口内のだ液腺を刺激するマッサージを朝夕晩と行ったところ、約2カ月でだ液が増加。調査当初は歯茎から出血していた患者も次第に血が出なくなったという。
 試行後もブラッシングマッサージを介護士や看護師らに呼び掛け、定着を図っている。中には口内マッサージを嫌がって口を開けない患者もいるという。柿坂さんは「患者1人1人と向き合って対応を変えながら、ブラッシングマッサージを広めていきたい」と話している。<毎日新聞>