う蝕のこと

う蝕はプラークの中の酸により溶かされてできる!

歯の表面について歯垢はプラークといい、おびただしい数の細菌が集まってできたものです。プラークの中のむし歯菌は、砂糖などの炭水化物を分解して酸をつくります。この酸によって歯の表面のカルシウムが溶け出し、穴が開いてできるのがむし歯です。

う蝕のリスクは人により異なる!

風邪を引きやすい方は、マスクをしたりうがいをしたりと、一般人のよりも予防を心がけます。むし歯も病気なので、たとえ同じ食事、同じ生活習慣をしていても、なりやすい人、なりにくい人がいます。むし歯になりやすいタイプの人は、一般の人よりも予防に力を入れてなければなりません。

う蝕は予防できる!

むし歯菌のえさとなる砂糖などを減らすこと、ブラッシング(歯磨き)でむし歯菌を減らすこと、フッ化物を使用して歯を強くすることーむし歯の基本的な予防法は、この3つがポイントです。具体的には、感触の回数をへらした規則正しい食生活と、1日2~3回の、食後と寝る前のフッ化物入の歯磨き剤を使ったブラッシングを心がけましょう。

規則正しい食生活で予防する!

ブラッシングでお口の中の細菌を取り除くことは大切ですが、細菌をゼロにすることはできません。残った細菌にえさを与えれば、また増えてしまいます。細菌が特に増えやすいタイプの人は、細菌にえさを与えないように、規則正しい食生活を心がけましょう。

フッ化物を効果的に使い予防する!

食事をした後のお皿は、時間が経つと汚れが落ちにくくなります。ブラッシングも同じで、食事をしたらすぐに行いましょう。また、手荒れがひどい人は、お皿を洗ったあとにハンドクリームを使って手を保護します。それと同じように、むし歯ができやすい人は、フッ化物入の歯磨き剤を使ってブラッシングした後は、お口をゆすぐ回数を少なくして、あえてフッ化物をお口の中に残すようにしましょう。そうすれば、フッ化物が細菌から歯を保護してくれるのです。

根面う蝕は治療が困難!

歯の根っこ(歯根)の部分は、健康な状態では歯ぐきに包まれていますが、歯周病などにより歯ぐきが下がると、むき出しになってしまいます。歯の根は、歯の上部のように硬いエナメル質の層で覆われません。ですから、むし歯菌の酸の影響を受けやすく、一度むし歯になると治療が難しいのです。