インプラント治療に必要な「骨」編

骨質の分類

インプラント治療時に関係してくる骨質は、LekholmとZardという研究者によってType 1~4までの4つに分類されています。

Type 1は皮質骨(骨の表面部分にある、密度が高く硬い部分)が主体の硬い骨で、Type 4は海綿骨(骨の内側にある、網目状の部分)力で主体の柔らかい骨です。

インプラント治療においてもっとも適しているのは、適度の硬さと柔軟性をもっだType 3といわれています。

上顎の骨と下顎の骨のちがい

上顎の骨と下顎の骨とで大きく違うところは、その「硬さ」です。上顎骨の方が柔らかく、下顎骨の方が硬いのです。インプラントを入れたときに、骨に固定されている状態(初期固定)力でしっかりしていれば、骨との結合の状態が良くなります。そのため、わずかですが下顎の方が、成功率が高くなります。

骨ができるまでの期間

歯を抜いた穴の中に、完全に骨ができるまでの期間は、歯を抜いたときの骨へのダメージの状態によって異なりますが、通常は6ヵ月から1年程度といわれています。骨が確実にできたかどうかは、X線やCT撮影を利用して確認します。

骨に必要な栄養素

歯を抜いてから骨ができるまでの期間には、どんな栄養素をとるとよいのでしょうか。丈夫な骨を作るために必要な栄養素と、それが多く含まれる食品は以下のとおりです。これらの栄養素をバランスよく摂ることが大切です。

1.カルシウム

乳製品、煮干し、干しエビ、高野豆腐など

2.ビタミンD

きくらげ、シイタケなどのキノコ類、ウナギ、カレイなどの魚介類

3.ビタミンK

緑茶、海苔、ワカメ、ヒジキなど / 日光を浴びる

4.マブネシウム

ビジキ、ナッツ、大豆など

女性の閉経と骨粗鬆症

女|生の閉経期以降には、女性ホルモンとも呼ばれるエストロゲンの分泌が急激に減少します。エストロゲンは、もともと骨を壊す細胞(破骨細胞)の働きを抑制する役目かおり、このエストロゲンが減るために破骨細胞の働きが盛んになり、骨の新生が追いつかないという現象が起きてしまいます。