フッ化物のこと

フッ化物洗口は国内で広まり始めている!

日本のむし歯予防では、これまでブラッシング(歯磨き)・甘味制限・定期健診の3点が強調されてきましたが、実はこれらは科学的根拠が乏しいと指摘されています。対してフッ化物(フッ素)の適正な応用は、むし歯予防に有益であることが科学的にも統計的にも実証されています。

フッ化物は世界の常識!

フッ化物の利用は、海外では約70年前から着々と拡大し、成功を収めています。むし歯予防におけるフッ化物の適正な応用は、まさに世界の常識なのです。ただし、海外でのフッ化物応用には、日本にはない「水道水フロリデーション」というものがあります。

フッ化物には「局所応用」と「全身応用」がある!

むし歯予防におけるフッ化物利用法には、歯の表面に作用する「局所応用」と、歯の形成期にはむし歯抵抗性の高い歯を形成し、同時に歯の表面にも作用する「全身応用」があります。局所応用はフッ化物配合の歯磨き剤やフッ化物洗口、フッ化物塗布などです。一方、全身応用は水道水フロリデーションをはしめ、フッ化物錠剤、フッ化物添加食塩(ソルトフロリデーション)などが挙げられます。

フッ化物は低濃度で高頻度の使用が効果的!

効果的なフッ化物応用の原則は「低濃度」を「高頻度」で使用することであるといわれています。歯科医院では、定期健診時に高濃度のフッ化物を歯面に塗布することもありますが、それだけでは十分といえません。低濃度・高頻度の使用を達するためには、家庭での継続的なフッ化物応用が鍵となります。また、体に取り込まれたフッ化物は、血液から唾液を介して局所的にも作用しますが、この作用は生涯続きます。

フッ化物の安全性は科学的根拠に裏付けられている!

フッ化物の利用び関しては、インターネットなどで安全性を懸念する声が聞こえます。全身応用である水道水フロリデーションをターゲットに、そこから局所応用に結びつけるような誤った情報が流される場合が多いようですが、それらの不安はその都度、追加研究によって否定され、フッ化物応用の安全性を確かなものにしてきました。