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旧未分類 | 2009年04月16日

進行虫歯、電磁波で治療 鳴門の歯科医開発、骨再生し抜歯回避

進行した虫歯に電磁波を照射し、周囲の骨の再生を促進させることで抜歯せずに治療する方法を、鳴門市瀬戸町明神の歯科医師で徳島大学社会人大学院(歯科保存学)二年の富永敏彦さん(43)が開発した。歯科医療関係者によると、電磁波を用いての再生治療は例がない。富永さんは三十日に米国で開かれる国際学会で、開発した治療方法を発表する。

 歯の神経を抜く際、電磁波を照射する針状の器具を使用していた富永さんは、その殺菌効果に注目し、五年前から歯根周囲への利用研究を開始。二年前、歯根の深い場所を殺菌するため器具を改良し、針先だけから電磁波が出るようにした。

 この器具で、溶かされた歯槽骨周辺に五百キロヘルツの電磁波を一秒間、数回照射すると、殺菌効果とともに、歯槽骨の骨芽(こつが)細胞も活性化。一カ月で厚さ一−二ミリの歯槽骨が再生し、歯を支えることが分かった。二年間の臨床では、四十二症例すべてで抜歯せず、虫歯の部分を削って金属やセラミックなどを詰める治療で対応できた。電磁波は微弱で、照射も短時間なので健康面に影響はないという。
(徳島新聞より)