むし歯などで歯髄まで穴が開くと細菌が入り感染して炎症が起きます。その後、組織が壊れて痛みを発するので除去します。
むし歯で痛くなった歯を治療するときに歯の神経を取るといいますが、これは正確な表現ではありません。神経と呼ばれるものは正しくは歯髄といい、歯の象牙質口栄養分を補給している組織です。むし歯などで歯髄まで穴が開くと細菌が入り感染して炎症が起きます。その後、組織が壊れて痛みを発するので除去します。
歯髄を取ってしまった歯は、栄養補給か受けられないために時間の経過とともにもろくなり黒く変色します。歯は噛む力に耐え切れないために欠けたり折れたりしてしまうので、そのために銀歯(クラウン)でくるんで、噛む力に耐えるようにしているのです。
むし歯を取った穴が大きくても、歯髄を残せる可能性があるかもしれないといかれたら、残してもらうよう試みてください。
もし痛みが出た場合は、残念ですがむし歯が進行していたとあきらめてください。歯髄を残せる可能性があれば、歯科医は何とかして残したいと考えており、患者さんに痛い思いを体験させようとは決して思っていません。
☆神経を取られた歯
神経を取ったあとは根管充填材を詰めで密封しますが、栄養補給を絶たれた歯はもろく、やがて変色するようになります。
日本口腔インプラント学会認定専門医 みしま歯科医院 三嶋直之