☆疾患・症状に関する疑問:Q;口呼吸による身体への影響は?|岩見沢市のインプラント歯科医院|みしま歯科医院

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☆疾患・症状に関する疑問:Q;口呼吸による身体への影響は?

Q;口呼吸による身体への影響は?

A:口呼吸は全身的にもさまざまな悪影響を及ぼすことがわかってきました。とくに小児期に継続した場合には、健全な成長発育を阻害する要因となります。

 私たちの口は、食事の時に機能するだけでなく、非常時には呼吸もできるように便利な構造となっています。口呼吸の主な原因は、鼻のトラブルとされています。国民生活基礎調査の有訴状況(症状の有無)の結果を分析したところ、小児期では鼻閉や鼻汁等の症状がもっとも多くなっていました。
 
 このため、とくに小児期には鼻からの呼吸が障害され、口呼吸となるリスクを持つ者が多く存在すると推察されます。風邪など短期的な原因であれば大きな問題にはなりませんが、アレルギー性鼻炎や扁桃炎、口腔および鼻咽頭部の器質的問題等により口呼吸が継続すると、口からの呼吸が習慣化してしまいます。

 その影響は、短期的なものでは嗅覚の変化や脳中枢への影響、姿勢への影響やストレスの増加などが確認されています。このような影響が現れる前に、原因疾患の治療や、正しい呼吸法に戻すための訓練(筋機能訓練や口唇閉鎖訓練)を受けるよう指導を行います。

 小児期の口呼吸を改善せず長期間放置した場合、とくに危惧されるのが成長発育への影響です。頭頚部の発達では口呼吸に応じた代償的な形態変化が生じます。口腔内の形態変化もその影響の一部であり、舌が突出するため上顎歯列は狭窄し、下顎が大きくなる傾向となり、アデノイド顔貌を呈する場合が多くなります。このような危険性を早期の段階で保護者に説明することが重要と思われます。

 また、口呼吸による長期開の姿勢変化は、全身の筋や骨格の成長発育に固定的に作用します。最近では、睡眠障害や睡眠時無呼吸症候群との関連性、集中力や注意力の低下、うつ病や認知症への影響まで指摘する報告もあり、口呼吸の予防や治療は、歯科領域のみにとどまらず、全身の健康維持にとっても重要な問題であると認識されつつあります。
 
 口呼吸による口腔や喉の乾燥も、口腔環境の悪化や感染予防の点においてリスクとなる要因です。口腔疾患だけでなく、さまざまな感染症の対策を含めた視点から、口腔内の保湿の重要性は高いと考えられます。このような口呼吸の影響の大きさから、今後は関連他科とも連携し口呼吸患者に対応する事例も増えると思われます。
日本口腔インプラント学会認定専門医 岩見沢市 みしま歯科医院 三嶋直之