歯が残つている高齢者は認知症になりにくい!
人生100年時代といわれるいま、認知症を発症せずに、できるだけ自立した生活を送りたいものです。実は、歯を大切にすることは、認知症を予防することにもつながるといわれています。
米国の修道女を対象とした「ナン・スタディ」と呼ばれる認知症研究があります。同じような環境下で長年暮らす修道女たちに協力を得て、彼女たちの老化を多角的に調査したものです。それによると、残っている歯の数が「0~9歯」の人は、「10~28歯」の人より、アルツハイマー型認知症の発症リスクが2.2倍も高かったそうです。また、老いたマウスに迷路を記憶させる実験で、抜歯したマウスと抜歯しないマウスを比べた場合、明らかに抜歯したマウスの記憶力が低下したそうです。
つまり、「歯が残っているかどうか」が認知症や脳の機能に影響するのです。
日本口腔インプラント学会認定専門医 みしま歯科医院 三嶋直之