唾液の働き!
唾液は1日1~1.5リットルも分泌されるといわれています。唾液には、お口の粘膜の保護などさまざまなはたらきがあり、お口や歯をはじめ、私達の体全体を守っています。
☆主な唾液のはたらき
・潤滑作用
・浄化作用
・歯の保護作用
・粘膜修復作用
・洗浄作用
・緩衝作用
・抗菌作用
唾液の減少による影響!
「口が渇く」ことは一時的な場合もありますが、慢性的なものは「ドライマウス(口腔乾燥症)という病気です。さらに、唾液が減るとそのはたらきも弱くなりますからむし歯や歯周病のリスクも高くなってしまいます。
☆口腔乾燥のサイン
・口の中がカラカラする
・話しづらい
・口内炎ができやすい
・舌がヒリヒリする
・よく飴をなめる
・口の中がネバネバする
・舌に溝がある
・舌が乾燥している
・唇が乾く
・唇や口角が切れやすい
・目も乾く
・水がないと食べ物が食べられない
唾液が減る原因!
唾液は、自律神経からの指令が唾液腺に伝わり、血液を元につくられます。ですから、唾液が少なくなる原因は、自律神経の問題、血液の量の問題ねどさまざまで、1つだけではない場合もあります。薬の副作用でお口の渇き(口渇)がみられる場合もありますが、自己判断で服用を中止するのは危険です。必ず医科の主治医に相談してください。
☆唾液分泌量低下の原因
・唾液腺の損傷
・自律神経の乱れ
・自律神経から唾液腺への指令の障害
・血液の運搬の障害/血液や体液の減少
唾液が減りやすい人!
口腔乾燥症の専門外来を訪れる患者さんは圧倒的に女性が多く、約8割を占めています。年代別にみると、50代から急激に増加しています。80歳以上の方は外来を受診するのが難しくなるため、見かけ上は少なっていますが、実際には寝たきりで口を開けたままの方などにもお口の乾燥が多く見られます。
唾液量を増やすには!
口腔乾燥症の治療として、医師や歯科医師から唾液の分泌を改善する薬や漢方薬などを処方してもらうことができます。また、薬の副作用が原因の場合は、主治医への薬の減量・変更の依頼状を歯科医師が作成することができます。患者さん自身でできるケアには、唾液腺マッサージや保湿剤の使用があります。また、よく噛むようにするなど生活の中でちょっとした工夫をするだけでも、口腔乾燥感の改善につながります。