Q;歯磨剤は何種類使い分けても平気?
A:朝・昼・晩の使い分けは問題ないと思われます。―方で、同時使用により効果が減弱する成分の組み合わせがあるので注意が必要です。
歯磨剤には、基本成分である歯表面の汚れを落とす清掃剤(研磨剤)や口中に歯磨剤を拡散させる発泡剤に加えて、医薬部外品に属する歯磨剤・洗口剤では、薬用成分などが含まれています.
製品化された歯磨剤は安定していますので、朝・昼・晩と歯磨剤を使い分けることで、効果が措抗、マイナスに作用することは基本的にはないと思われます。
しかし、使用直後に他の歯磨剤を続けて使用すると、前の歯磨剤の成分などは流れる可能性が高く、滞留することは難しいため、その成分の効果は十分期待できないことが予想されます。
また、同時に使用すると効果が減弱する成分の組み合わせがあります。たとえば、洗口液などで用いられるクロルヘキシジングルコン酸塩は発泡剤に含まれるラウリル硫酸ナトリウムとの組み合わせで、その抗菌効果が減弱するため、ブラッシング後30分の間隔をとることが示されています。
複数の歯磨剤を併用するという患者さんには、これらの内容をふまえて、口腔状態に適した歯磨剤を適切に使用するようしましょう。
日本口腔インプラント学会認定専門医 岩見沢市 みしま歯科医院 三嶋直之