お口の都市伝説~歯医者との付き合い方これ本当!?Q:うちの5歳の娘、乳歯がすきっ歯なの。格好が悪くてかわいそう。治療しなくっちゃ?!|岩見沢市のインプラント歯科医院|みしま歯科医院

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お口の都市伝説~歯医者との付き合い方これ本当!?Q:うちの5歳の娘、乳歯がすきっ歯なの。格好が悪くてかわいそう。治療しなくっちゃ?!

Q:うちの5歳の娘、乳歯がすきっ歯なの。格好が悪くてかわいそう。治療しなくっちゃ?!

お子さんの前歯のあいだにすき間が開いてきているんですね?これはすばらしい。むしろ幼稚園の年長さんくらいのお口の理想的な状態ですよ。

治療なんて、とんでもない。むし歯予防に気をつけながら、永久歯が生えてくるのを楽しみになさってください。永久歯が生えはじめると、おそらく、いま私が「理想的」と申し上げているその理由を、きっと実感していただけるでしょう。

いま5歳だというと、2歳半くらいで生えそろった小さな乳歯が、まだ生え変わらずに並んでいる状態でしようか。来年かさ来年になると、最初に6歳臼歯が生えてきて乳歯の生え変わり時期がはじまっていきます。

「小さい頃は歯並びがよかった」というのは、小さな幼いあごに、乳歯がきっちりと並んでいたからです。そして、いまは歯と歯のあいだが開いたスキツ歯になっている。つまりそれは、お子さんのあごの骨が、からだの発育とともに、バランスよく成長しているからなんです。

乳歯の大きさはそのままで、あごの骨が発育するわけですから、歯と歯のあいだに隙間ができていくのは自然のことです。子どものあごの骨では、ひとまわり大きな永久歯が生えてきてもうまく並ぶように、着々と準備が進んでいるわけです。

最近はむしろ、こうした準備が充分に進まず、あごの骨が小さいお子さんが増えていることのほうが問題になっています。ファストフードや、カレー、ハンバーグなどが好まれて噛む回数が減っていること、外遊びが減って運動量が減っていることなどの影響ではないかといわれています。その結果、歯並びの悪いお子さんが増えているのです。

スキッ歯の隙間をレジンで埋めて格好良くする治療自体は、技術的にはたしかに可能ですが、こうした治療は、永久歯の前歯の歯間が気になるかたに向けた審美治療です。もうすぐ抜け変わる乳歯を治療する必要はまったくありません。

この頃のお子さんは、スキッ歯独特の愛嬌のあるかわいい笑顔ですよね。せっかくですからぜひ心配しないで、この時期の笑顔を楽しんでいただきたいと思います。
日本口腔インプラント学会認定専門医 岩見沢市 みしま歯科医院 三嶋直之