☆ブラッシングに関する疑問:Q;ブラッシングは夜1回でもOK?|岩見沢市のインプラント歯科医院|みしま歯科医院

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☆ブラッシングに関する疑問:Q;ブラッシングは夜1回でもOK?

Q:ブラッシングは夜1回でもOK?

A:ブラッシング回数の増加は、う蝕や歯周病予防だけでなく、糖尿病予防等にも貢献する可能性が高いので、毎食後のブラッシングを目指しましょう。

 口腔内に蓄積したプラークは成熟し、う蝕・歯周病原性をより強くします。プラークは歯石の原因にもなります。ブラッシング回数が増えれば、プラークが除去され口腔環境が改善されます。

 しかしながら、多くの調査は、ブラッシング回数とう蝕予防効果との関連性を明確に示すまで至っていません。理由のーつは、フッ化物応用などの有力なう蝕予防手段の影響のない状況下での調査が困難なためです。ただし、歯磨剤に配合されたフッ化物を歯に作用させる手段として、ブラッシングの有効性は認められています。

 一方、歯周疾患予防との関連性については、「良い歯肉の状態」を保つためには1日2回以上のブラッシングが重要であることが示されています。

 また、50年分の歯科疾患実態調査の統計処理から、「1日2回以上歯をみがく者の増加」と「一人平均喪失歯数の減少」との間に相関関係が示されました。 1日2回以上のブラッシングが、歯の喪失を防ぎ、口腔の健康に大きく貢献する可能性が読み取れます。

 全身の健康との関連について言えば、すでに歯周疾患が生活習慣病の増悪に関与することが示され、また、ブラッシング回数と生活習慣病予防に関する最近のコホート研究は、毎食後のブラッシングが糖尿病等の発症を抑制する可能性を示しています。

 以上のことから、毎食後のブラッシングは、う蝕や歯周病予防のみならず、糖尿病予防等の全身的な健康づくりに強く関与する可能性もあると考えられます。

 ただし、ブラッシングによるプラーク除去作用は、その回数だけでなく、時間、技量、ブラッシング圧、歯ブラシの形状、歯磨剤使用の有無等の影響を受けますので、回数の指導だけでなく、適切なブラッシング方法や歯磨剤の使用等についても指導することが重要です。
日本口腔インプラント学会認定専門医 岩見沢市 みしま歯科医院 三嶋直之