ワックスの有無で、デンタルフロスをどう使い分ける?|岩見沢市の歯医者|みしま歯科医院

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ワックスの有無で、デンタルフロスをどう使い分ける?

デンタルフロスの購入する際に、ワックス付きとワックスなしタイプをどう使い分ければよいか、プラークの除去効果に差があるかどうかを聞かれました。どう使い分ければよいでしょうか?

口腔内の状況に応じてデンタルフロスを使い分けましょう。

歯と歯の間に付着したプラークは、歯ブラシだけで取ることは困難なため、デンタルフロスの使用が推奨されます。デンタルフロスは、木綿糸とは違って、より上げていないナイロン製の繊維を束ねたものです。歯に押し当てると平板状になって広い面積で歯面に接触することで、プラークを効率よく除去することができます。形状は、細いワックスなしのタイプから太いワックス付きのタイプまでさまざまな種類があります。

一般的には、歯と歯の間に容易に挿入できる細いワックスなしのタイプが勧められます。一方、叢生で歯が捻れている、歯間部に多くの歯石が付着している、不良修復物(辺縁の研磨不足、一部欠損、オーバーハング)がある場合などは、デンタルフロスがほつれて切れやすくなるため、ワックス付きを勧めます。太さによる使い分けとしては、最後臼歯遠心面やポンティック下面には太めのタイプが有効です。

プラークの除去効果については、24人を対象に、ワックス付き、ワックスなしなど4種類のデンタルフロスの隣接面プラーク除去効果を比較したところ、ワックス付きとそうでないものに差はなかったという報告があります。また、25人を対象に3種類の従来型デンタルフロス(ワックスなし、WOVEN[織りタイプ]、shred-resistant[ほつれ防止タイプ])とpowered flosserの隣接面プラーク除去効果を比較したところ、従来型3種類の間に効果の差はなく、powered flosserの効果が優れていたという報告もあります。
日本口腔インプラント学会認定専門医 みしま歯科医院 三嶋直之