嫌がる子には歯磨剤を使わなくてもOK?|岩見沢市のインプラント歯科医院|みしま歯科医院

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嫌がる子には歯磨剤を使わなくてもOK?

「子どもが歯磨き剤を嫌がるので、使わなくても平気でしょうか?」と聞かれました。どのように行わばよいでしょうか?

フッ化物のう蝕予防効果を期待して、使うようにしましょう。

フッ化物配合歯磨剤はう蝕予防に有効ですから、ぜひ使っていただくようにしてください。

国内外の50年以上におよぶ多くの研究結果から、フッ化物配合歯磨剤のう蝕予防効果は疑う余地がありません。「科学的根拠に基づく医療」を目指す国際活動「コクラン共同計画」の系統的総説において、フッ化物配合歯磨剤は永久歯う蝕の予防効果があり、1日2回以上の使用によって予防効果が高まること、フッ化物濃度は少なくとも1,000ppmでなければ効果が期待できないことなどが報告されています。

また近年、複数の研究結果によって、乳歯のう蝕予防効果も示されています。特に、フッ化物濃度は1,000 ppm以上であれば効果が期待できるとされる結論が優勢です。

フッ化物配合歯磨剤を効果的に使うポイントは以下のとおりです。①年齢に合わせた量を使う(3~6歳未満は5mm、6~12歳は10mmが目安)。②ブラッシング後のすすぎは1回を目安として口腔内のフッ化物停滞時間を延ばす。③使用後の飲食を控え、口腔内のフッ化物の維持を図る。

子どもが歯磨剤を嫌がる主な理由として、歯磨剤の味や刺激が知られています。味や刺激の強い大人用の歯磨剤を共用するのは避けて、子ども用を使用するほうがよいでしょう。歯磨剤が使えない場合には、歯科医院などでのフッ化物歯面塗布や、フッ化物洗口(4歳児以降)を勧めましょう。

日本口腔インプラント学会認定専門医 みしま歯科医院 三嶋直之