Q:副鼻腔(上顎洞)との距離が近いといわれたが、インプラント手術は可能?|岩見沢市の歯医者|みしま歯科医院

インプラント治療について TOPICS

Q:副鼻腔(上顎洞)との距離が近いといわれたが、インプラント手術は可能?

A: はい、できます。さまざまな方法で上顎洞に骨をつくりインプラントを固定します。

☆上顎洞に骨を増やす方法

 上あごの奥歯にインプラント体を埋め込むのに必要な骨の高さが足りない場合には。上顎洞底挙上術(上顎洞に骨をつくる手術)を行います。上顎洞との距離が5~7mm以上あればソケットリフト(垂直アプローチ:オステオトームテクニック―歯槽頂アプローチ)で、5mm未満であればサイナスリフト(側方アプローチ:側方開窓テクニック)で骨をつくります。

  • ソケットリフト:インプラント体を埋入するために開けた穴から、上顎洞の粘膜を持ち上げて自分の骨または骨補填材料などを移植して、インプラント体を同時もしくは後日埋め込みます。
  • サイナスリフト:上あごの骨の横から窓を開けて、自分の骨もしくは骨補填材料(併用もあり)などを側方から移植します。ソケットリフトよりも大きなボリュームの骨造成ができます。

 

〈上顎洞下の骨の高さが5~7mm以上〉

歯槽頂テクニックまたは側方開窓テクニックでインプラント同時埋入

 

〈上顎洞下の骨の高さが3~5mm〉

 側方開窓テクニックでインプラント同時埋入、または段階法のインプラント埋入(初期固定が達成できないため)

 

〈上顎洞下の骨の高さが3mm未満〉

 段階法のインプラント埋入

 サイナスリフトは手術の侵襲は比較的大きいですが、既存骨量に左右されず十分な骨をつくることができるため、長いインプラントを選択することができます。ソケットリフトは手術のダメージは小さいですが、既存の匈量に左右されるため、限られた量の骨しかつくることができず、インプラント体の長さは制限されます。
日本口腔インプラント学会認定専門医 みしま歯科医院 三嶋直之