Q:老化により歯茎が衰えるときのインプラントは?|岩見沢市のインプラント歯科医院|みしま歯科医院

インプラント治療について TOPICS

Q:老化により歯茎が衰えるときのインプラントは?

Q:老化により歯茎が衰えるときのインプラントは?

歯肉は、天然の歯と同様、長い年月の間に退縮していくといわれています。

・歯肉が退縮して起こる問題は

歯肉は、天然の歯と同様、長い年月の間に退縮していくといわれています。歯肉が退縮していくときは、歯肉の下にある骨も吸収されていきます。残念ながらメンテナンスを慎重に行い、インプラント周囲炎を防ぐことができていても若干の退縮は必ず起こります。
歯肉が退縮して起こる問題で代表的なものは、・見た目の変化・食べ物があさまりやすくなる・発音に問題が生じる・メンテナンスがしづらくなる ものが考えられます。

・歯肉の退縮による見た目の変化に対応する方法は
インプラントの上部構造で一番大事なのはご飯を食べる、という機能が果たせているかどうかです。外見のわずかな変化のためにすべてをつくり直すことはおすすめいたしません。
しかしながら、前歯部で見た目が著しく悪くなってしまった場合は、上部構造だけでも再製作できるかどうかを担当医に伺ってください。費用は患者さんの負担になってしまいますが、再製作するリスクとメリットを十分説明していただいたうえで考えてみてください。歯肉の退縮による見た目の変化に対応できるように、近年では白色のジルコニアアバットメントが開発されています。ほとんどのインプラントメーカーが対応して生産を始めていますので、そろそろ標準的な方法となってきています。以前は歯肉が退縮した部分が銀色のアバットメントが露出してきましたが、これにより白色にすることで露出しても目立たないわけです。

・歯茎(歯肉)が衰えるスピードは
インプラントの部分だけが他の天然歯と比べて極端に衰えていく可能性は低いでしょう。天然の歯において、歯肉が衰えたために機能的な問題が出ることは稀ですから、インプラント周囲の歯肉も同じようなスピードで退縮し
ていくものと考えられます。ゆっくりとした変化には多くの患者さんが気づかない場合が多く、体や口の中の間隔が順応していくために問題も起きにくいと思われます。もし、インプラント周囲の歯肉に急激な変化が起こってきたならば、老化によるものよりもインプラント周囲炎等の病的なものを疑うべきでしょう。その場合は、定期検診の時期を待たずに早めに担当医に相談していだだく必要があります。

・老化に対する問題点は
単なる老化によって歯肉が衰えることよりも、体力が落ちたためにインプラントに問題が生じることは多いと思います。患者さんが事故や病気で寝たきりになってしまった場合などは、自分による歯磨き(=プラークコントロール)が困難になるためにインプラント周囲炎を起こすことがあります。もし、家族でインプラントを使用しているのに寝たきりになってしまった患者さんがおられるならば、ぜひとも介護士等と協力して口の中の衛生状態を良好に保つ努力が必要です。
日本口腔インプラント学会認定専門医 岩見沢市 みしま歯科医院 三嶋直之