A: チタン-ジルコニウム合金やセラミックの素材、親水性の表面性状などがあります。
☆最新の素材と表面性状
インプラント体の代表的な材質は「純チタン」です。
・金属アレルギーが起こりにくい
・数十キロのかむ力に対応できる強度かおる
・あごの骨と骨結合することができる
という利点があります。
最新の素材として、強度がさらに向上したチタンージルコニウム合金製インプラントがあり、日本でも数多く臨床応用されています。また近年、チタンのアレルギー報告もされており、チタン製インプラントの使用が難しい方もいらっしゃるため、強度と耐久性、耐熱性に優れ、チタンに比ベプラーク(歯垢)がつきにくく、歯ぐきから透けても自然な色調のセラミック(ジルコニア)製インプラントも存在します。しかし、2024年現在、日本では厚生労働省の認可を受けておらず、今後に期待されます。
最新の表面性状では、血液との親和性が高いとされる「親水性インプラント」があります。埋入した際に、インプラント内に血液が多く入り込み、それにより骨との結合が促進され、傷の治りも早いとされています。純チタンは加工して一定期開か過ぎると、インプラント表面に炭化水素が付着し疎水性(血液との親和性が低い)となることで、骨との結合が遅くなるということが知られています。炭化水素を除去しインプラントを親水性にする特殊な光装置の開発も試みられていますが、日本での使用はまだ末認可です。当院では埋入するすべてのインプラント体にプラズマ照射を行い親水性インプラントを使用しています。
日本口腔インプラント学会認定専門医 みしま歯科医院 三嶋直之