歯科の専門知識を知る|岩見沢市の歯医者|みしま歯科医院

一般歯科・治療について TOPICS

歯科の専門知識を知る

年齢による歯の喪失原因

乳幼児期(0~5歳):乳歯の生え始めは酸に侵されやすく、もっともむし歯になりやすいです。哺乳びんを使って清涼飲料や乳酸飲料を飲みながら寝るとひとたまりもありません。

学童期(6~12歳):永久歯の生え始めは乳歯と同じく、むし歯に侵されやすいです。とくに一番早く生える第一大臼歯(6歳臼歯)は、咬み合わせを決めるたいせつな歯なので気をつけましょう。

思春期(13~18歳):中学生から高校生にかけては、勉強に部活に忙しく、食生活が乱れやすく、口腔の管理を怠り、むし歯や歯周病になりやすいです。成人前の高リスクな時期です。

青年期(19~39歳):歯と歯の間にできる目立たないむし歯に要注意な時期です。

壮年期(40~64歳):歯周病が進行しやすい時期です。かぶせた処置のメインテナンスも必要な時期です。

老年期(65歳以上):歯ぐきが下がって露出した歯根は、むし歯になりやすく注意が必要です。唾液の出しくい人は、さらにむし歯のリスクが上がるので要注意です。

☆歯周病の罹患率

歯周病は痛みなどの自覚症状がないままに進行するため、気づいていない人が多く、実際は成人の約80%が歯周病にかかっているといわれています。

歯の名前を覚えよう

治療にあたり、患者さんにも基本的な歯科の知識を持っていただきたいです。部位を説明する際にも、まずは歯の名前(専門用語)を覚えることで会話が進みやすいからです。

口の中を大きく4分割にします。

まずは、上→上顎(じょうがく)、下→下顎(かがく)左→左側(さそく)、右→右側(うそく)

左右の決め方は、自分の身体を基本に決めますので、手と同じです。

たとえば、「下顎左側第一大臼歯」というような、いい方をします。また、歯を数字の番号でいうこともあります。

たとえば、「左下6番」というような、いい方をします。

歯の構造を理解しょう

エナメル質:歯冠部の表層を覆う体の中でもっとも硬い硬組織です。

象牙質:歯冠部のエナメル質と歯根部のセメント質に接する歯の主体をなす硬組織です。むし歯がここまで達すると痛みを感じます。

セメント質:歯根の表面を覆っている石灰化した組織です。歯を歯槽骨を固定する役目をしています。

歯髄:一般に「神経」と呼ばれているところで、歯の栄養や知覚などの機能をはたしています。

歯肉:一般に「歯ぐき」とも呼ばれ、歯に接している遊離歯肉と歯槽骨に付着している付着歯肉から成り立っています。

歯肉溝:歯と歯肉との溝状の隙間のことで、炎症が起きると溝瞳深くなり「歯固ポケット」と呼ばれます。

歯根膜:歯根を取り巻く軟らかな組織でクッションの役割をし、歯を歯槽骨の中に支持する役目をしています。

歯槽骨:歯根の入った土台を形成する骨です。歯が抜けたり歯肉の炎症で吸収(溶ける)します。

 

☆乳歯と永久歯の違い

乳歯は永久歯にくらべひと回り小さく、歯の外形に比較して歯髄腔(神経の入った管)が大きいです。また、エナメル質、象牙質ともに薄いので、むし歯になりやすいのです。

 

自分のお口の状態を理解しよう

治療にあたり、歯の検査、歯周病の検査、レントゲン検査、および歯並びの型取りによる石膏模型、口の写真などをもとに診察をします。そのときに詳しく説明しますので、いまの状態をよく知っておいてください。

疑問や誤解をそのままにしておくと、互いの信頼関係がくずれて、診療がスムーズに進みません。そうなると、治療後に患者さんが不満を抱くことにもなりかねません。わからないことがありましたら、どうぞ、遠慮なくお尋ねください。わからないことがあるのは当たり前です。

他の医療施設、たとえば大学病院などの専門医の意見や診察を希望する場合は、ご紹介します。

 最終的には、いくつかある治療法の中からどれを選ぶか、それを決めるのは患者さん自身です。しっかりと納得して決められることがよいと思います。

 インフォームド・コンセントとは、医療者と相談しながら患者さんが考えるプロセスのことで、後悔のない選択をできるように支援するのが医療者の役割です。

☆歯の検査法

・視診:直接お口の中や歯の状態を見ます。見づらいところはミラーを使います。

・触診:探針を使ってむし歯や修復物の状態などを見ます。

・打診:ピンセットやミラーの柄で歯を垂直方向や水平方向に叩いて痛みを確認します。

むし歯と歯周病の原因に細菌感染

むし歯菌は、生まれごときから口の中に存在するかというと、言えは「存在しません」です。

では、「どこから感染したの?」 「感染源は、誰?」

多いのは、母親や家族という説があります。哺乳びんのミルクを飲んで熱さを確認したときや、離乳食の熱さを確認したときにスプーンや食器を共有するなど、そのような場面や環境はたくさんあります。感染しないようにすることはほぼ難しいので、細菌を繁殖させないように、口の環境をよくしなければなりません。

一方、歯周病菌は誰の口ごも棲息する常在菌です。強い病原性を持つわけではないのですが、細菌が増えたり、加齢などにより免疫力が落ちると発症するといわれています。

歯垢は食べかすではありません。細菌の塊であり、口の中には500種類以上、500億から1兆個の細菌がいます。歯垢は放っておくと石灰化して歯石になります。

COって何ですか?

むし歯の進行度を分類した基準の一つです。

CO:歯質の不透明感や白斑、色素沈着は認められますが、齲窩(むし歯の穴)が確認できない状態です。

C1 : エナメル質に限局して進行したむし歯。歯の表面のエナメル質にだけ穴があいた状態で痛みを感じません。放置すると進行する場合が多く削って詰める治療が必要です。むし歯のある部位によっては対策次第でCOに戻る可能性があります。

C2:エナメル質の下にある象牙質に達したむし歯。まだ神経に達していないので強い痛みはありませんが、冷たいもの、甘いものなどでしみます。削って詰めることでぼぼ回復します。

C3:歯が崩壊してむし歯が神経に達し、炎症を起こした状態。激痛を伴うことが多くなります。麻酔をして、歯を大きく深く削り、神経を取り除きます。処置後は痛みはなくなりよすが、最終的には金属冠をかぶせて形を回復させます。

C4:歯がほとんどなく、神経が死んでしまった状態。痛みはありませんが、うよく噛めないことや隣の歯が動き出し、歯並びが崩れてきます。

たまには自分で鏡を使ってチェックしよう

食べ物が挟まる原因はむし歯か?歯磨きをしたときの出血はどこの部位か?探してください。もしわかったら、その部位を教えてください。その情報はたいへん参考になります。また、「歯を磨いている」と「磨けている」はまったく違います。歯ブラシが行き届いているか、磨きながら鏡でチェックしてみるとよいです。磨き残しが多いところはどこか、どうしたらよく磨けるか観察してください。

お口の病気には、口腔がんや歯周病とは違う歯肉や粘膜の病気があります。粘膜の病気は、少し知識が必要となるため、その差を見つけることは難しいです。口腔がんの判断もとても難しいですが、できやすい場所があります。とくに舌の左右側面、歯ぐき、口蓋(上あご)、奥のほうに注意しましょう。比較的見にくい場所なので、洗面所の鏡の前で懐中電灯を使って映すと見やすいです。気になったら、口内炎だろうと思って放置せず、相談に来てください。

 

☆意外な事実が

・むし歯や歯周病以外にもお口の病気があります。たんなる腫れとか口内炎だと思っていても、じつは怖い病気の可能性もあります。

歯周病のスタートは歯間乳頭

歯周炎、それよりも軽い歯肉炎は、歯と歯の間の歯間乳頭から始まるので、その形や色を観察します。

健康な歯ぐき(歯肉)はサーモンピンク色で、歯と歯の間に三角に鋭くシュッと入り込んだ形をしています。

丸味をおびた・ふくらんだ・ぽってりした形、赤みの強い歯肉は、炎症の始まりです。触った感じは軟らかく、綿棒で押すと出血します。数年前から歯肉炎は小学校高学年から増加傾向がみられます。また、メラニン色素による黒ずんだ歯肉は、タバコなどの嗜好品や銀歯が原因で生じることがあります。

ご自分で歯肉を観察して、気になったら歯科医師・歯科衛生士に相談してください。ブラッシングは「歯」だけでなく「歯肉」のマッサージも目的のひとつです。適切なブラッシングの仕方をお教えします。

歯磨きしてますよね?

「いま、歯磨きをしていますか?」と尋ねると、していないという人はほとんどいないと思います。しかし、うまくてきているかは疑問です。

まずその前に、目的を知っている人はどの程度いるでしょうか。そして、効果的にできている人は?

①歯垢(プラーク)の的確な除去

②細菌のたよりやすい場所はとこか

③歯ぐきもマッサージ

これらのことを念頭に、歯磨きをしてください。むし歯や歯周病の原因となる歯垢は、付きやすいところが決まっています。その部位へ歯ブラシを的確に当てないと、たんなる自己満足だけでよい結果は得られません。せっかくやるならば、できるだけ合理的にするのが一番です。

歯周ポケットを浅くさせるために、歯肉に刺激を送り、腫れを抑えるのが、ブラッシングです。最初は出血していても徐々に歯肉の腫れが収まるにつれ出血も減っていきます。そしていやな口腔のねばねば感や臭いも減ってきます。

 

☆歯ぐきマッサージの目的

深くなった歯周ポケットは細菌(空気のないところが好き)が生活しやすいので、ブラッシングによりポケットを浅くして、空気が入りやすい環境をつくります。

歯周ポケットを浅くしよう

歯周病の検査のひとつに、歯周ポケットの測定があります。歯周病になると、歯肉は歯(エナメル質)との境目で付着しているのではなく、もっと下のほうで付着しています。歯と歯肉の境目の溝です。そこは袋状(歯周ポケット)になっています。歯固ポケットは鏡で見ただけではわかりません。歯肉に隠れて直接見ることができません。そこで、ポケット測定器を使います。歯の周囲を測ります。正常範囲は2mm以内です。 3mmを超えると歯周病と診断され、重度になると10mm以上も深くなります。見ただけではわかりにくいので、定期検診時や歯周炎の改善状況をみるときに実施します。このポケット内を清掃しなければなりませんが、深くなると毛先が届きません。深くなった歯周ポケットは細菌が生活しやすいので、ブラッシングで歯肉の炎症を抑えることでポケットが浅くなり、空気が入りやすい環境をつくることができます。浅いほど清掃もしやすいので歯垢もたまりにくくなります。

 

☆ポケットの探さ

歯固ポケットは軽度が4~5mm、中等度は6~7mmと深くなり、歯を支える歯槽骨の吸収は進みます。

自分の歯周病を診断しよう

歯肉炎:歯垢(プラーク)や歯石が歯肉との境目にたまり、それに接触する歯肉に軽い発赤と腫れが生じて、歯磨きをすると出血がみられる程度です。

軽度・中等度歯周炎:さらに歯ぐきの色は赤黒くなり、ぽってりとした形に腫れて、歯ぐきを押すと出血します。歯周ポケットは軽度が4~5mm、中等度は6~フmmと深くなり、歯を支える歯槽骨の吸収は進みます。食事をすると歯の動きを感じるようになり、動きによる痛みも生じるようになります。

重度歯周炎:歯ぐきは腫れて、何もしなくても痛みを感じたり、歯周ポケット内での細菌と白血球との戦いの結果、膿がたまったり排出されます。大きく腫れることで、歯槽骨は吸収が進み、歯の動揺はさらに大きくなります。歯は左右への動きだけでなく、沈み込むような動きが出てきます。

なお、妊娠中は唾液がねばねばしたり、ホルモンの関係で口の中が清潔に保ちにくくなります。つわりによるブラッシング不良も原因で、むし歯や歯周病にかかりやすくなっています。

 

☆歯周病の自覚症状

初期の段階では自覚症状はあまりありませんが、症状が進むにつれ出血や腫れ、口臭などのほか、お口の中がねばねばするようでしたら要注意です。

歯磨きの3つの原則

歯磨き(ブラッシング)は、たいへん難しいです。歯ブラシでゴシゴシ磨けばよいかというと、うよく磨けていないのがほとんどです。強い力だと、細かな部位まで清掃ができません。そのためには、「毛先の当て方」「力加減」「動かし方」の3つがたいせつです。

①毛先の当で方:毛先を歯面にしっかり当てます。歯は「咬み合わせの面」「表面:唇側面」「横面:近心側面(正中側の面)と遠心側面(奥歯側の面)」「後面:舌側面」の合わせて5面があります。これらの面を可能な限り磨かなくてばいけません。

②力加減:先にお話した面に毛先を届かせるためには、弱い力(150~200g)で行わなければ細かな部位まで届きません。手の爪の甘皮をこすってみて気持ちいい程度の強さがよいでしょう。

③動かし方:磨く場所にもよりよすが、基本はできるだけ細かく小刻みに動かします。5~10mmの幅で、1~2歯ずつ磨くのかよいでしょう。

 

歯ブラシの効果的な使い方

歯ブラシをより効果的に使うには、毛先の全面を使用するだけでなく、先端部、根元の部分を分けて使うことがたいせつです。歯の生えている場所に応じた適切な使用法で行うとうまくできます。

前歯の場合は、歯ブラシを立てて使うことをお勧めします。もちろんこのような細かな使い方をするには、長い間使用して毛先が広がった歯ブラシではできませんので、1ヶ月おきに新しいものに交換してください。

また、歯ブラシだけで100%歯垢を落とすのは難しいので、むし歯になりやすい方は、とくに補助器具としてデンタルフロスや歯間ブラシが必要だと思います。

鏡の前で、集中してブラッシングするのには根気が必要です。朝は、新聞やテレビを見ながらブラッシング、昼は、スマートフォンやインターネットを見ながらブラッシング、夜は、入浴しながらブラッシングすることをお勧めします。

☆歯ブラシの交換時期

歯ブラシの質、使用回数や使い方によっても左右されますが、毛先が広がった歯ブラシを使うと、かえっで歯ぐきによくないこともあります。1か月に一度は交換したいものです。

しっかり磨くというよりは 毛先をサッサッサと動かす

「歯をしっかり磨きなさい」というと、グリップをギュッとつかんで強い力をこめてゴシゴシ磨いてしまう人がいます。モップで床をゴシゴシするのと同じやり方では、歯は湾曲しているので一部分がすり減ってしまうだけです。むしろほうきでサッサッサとゴミがたまっているところを掃くイメージで、歯ブラシの先で動かすほうが効果的です。そのためには、毛先を細かく動かせる持ち方のペングリップがお勧めです。

短時間で歯垢除去効果が高いスクラッビング法:歯ブラシの先を歯面に90度に当て、小刻みに横に加圧振動させながら1歯ずつ移動して磨きます。比較的簡単で、短時間で歯垢除去効果が高いむし歯予防のブラッシング法として推奨されています。毛先を歯の間に入れて磨くことで、歯間部もかなり磨けるブラッシング法です。歯肉のマッサージ効果もありますが、毛先を使って磨くので、軟らかめの歯ブラシを使ってください。

前歯は1歯縦磨き法:1歯を3面に分け、毛先を歯面に90度に当て、歯ブラシを立てて上下方向に往復運動して磨きます。歯並びの悪い場合にも有効です。

電動歯ブラシは効果がありますか?

電動歯ブラシの需要は高まっていて、一説では4人に1人が使っているともいわれています。現在、多くの電動歯ブラシが販売されています。ブラシ部分が毎分数万回以上振動する音波歯ブラシ、ヘッドから超音波を発振する超音波歯ブラシ、超高速で回転振動する歯ブラシなどがあります。いずれもたいへんよく研究されており、歯垢の除去率を高めるだけでなく、歯に対する加圧の力をコントロールすることで、無理な力が加わらないような機能にも配慮されています。

手磨きに比べると短時間で歯垢を落とすことができますが、電動だから細かなところまでご効率よく除去できるかというと、残念ながらそれは難しいようです。できれば1歯ずつていねいに磨いてください。

①歯ブラシをうまく動かせない方、②つい力を入れすぎてしまう方、③高齢者、身体障害者(疲労、負担の軽減)の方、④口腔ケアを行っている介護の方、⑤矯正治療中の方、⑤忙しくて歯磨きに時間をかけられない方、などにお勧めです。

大人でもフッ素入り歯磨剤がよい?

フッ素入り歯磨剤は、子どもだけでなく大人にも効果があります。

歯の表層部分であるエナメル質を細菌が産生する酸によって溶かされることを脱灰といい、唾液の作用によりその脱灰されたミネラルがふたたび戻ることを再石灰化といいます。そのバランスが壊れるとむし歯が進行するのです。

フッ素は、カルシウムやリンを取り込んで、歯の表層部分であるエナメル質を修復する作用を持っています。フッ素を応用することで再石灰化を促進し、歯の質を強化することでむし歯の発生や進行を防ぐのです。

ブラッシングのとき、口の中にフッ素をできるだけ残し、作用させるようにするには、すすぎを少量の水で1回程度にしておくと効果が出やすいと思います。

歯の脱灰された部分は、エナメル質のような透明感はなく白濁しています。多くは歯肉の縁に沿うようにみられます。大人であっても、フッ素入り歯磨剤を使用してみるとよいでしょう。

むし歯が1本もないから 歯周病にもかからない?

患者さんには個人差があります。むし歯になりやすい人と、そうではない人がいます。しかし、これまでむし歯がないからといって過信は禁物です。むし歯のない人ほど自分の歯を過信していて、手入れもよくできていない患者さんが多いからです。たしかに、歯垢(プラーク)が付いていても、むし歯にもならないし歯周病にもならない人もいます。しかし、そのような人はたいへん少ないです。

歯を失う原因の80%は歯周病です。過信している人は口腔への関心も少なく、歯周病のサインが出ているのに気がつきません。歯がぐらぐら揺れ出し、動く痛みで歯科医院を訪れよすが、そのときには歯を支える歯槽骨が溶けて、手遅れになっていることが多いのです。

むし歯と違って、歯周病の怖いところは、初期・中期では自覚症状のないまま進行し、末期になってはじめて気づくという点です。普段からお手入れを怠っている方口は、なかなか自分では気づきにくいものです。

歯周病と糖尿病は関係が深い

糖尿病になると歯肉の粘膜がもろくなり、傷つきやすく、出血しやすくなります。また、細菌が活動しやすく、歯周病が重症化しやすくなります。さらに歯周病が進行すると、歯肉の炎症を抑えるために白血球からサイトカインが放出されます。このサイトカインはインスリン(血糖を下げるホルモン)の効き目を弱める作用があり、血糖値が下がりにくくなります。

 

<糖尿病の人がかかりやすい病気とリスク>

2013年8月口厚生労働省より発表された、糖尿病に伴って起きやすいことが新たにわかってきた病気についての研究結果を示します。

それでもタバコを吸いますか?

タバコの口腔への影響は歯石沈着、色素(メラニン)沈着、歯周病、口腔がんなど多岐にわたります。タバコに含まれるニコチン、シアン化物などは生体防御のメカニズムを壊しニコチンはさらに歯肉の血行障害を誘発し、結果として口腔の免疫能力を下げてしまいます。喫煙の本数が増えるほど歯固病のリスクが高まります。喫煙者は非喫煙者に比べ、歯周病のリスクが2~6倍高くなるそうです。しかも1日の喫煙本数が増えれば増えるぼどリスクが増えます。

0本をオッズ比1.00に対して喫煙者は20本で4.72、30本で5.10、31本以上は5,88とのことです。(オッズ比とは、ある病気などへのかかりやすさを2つの群で比較して示す統計学的な尺度をいいます。オッズ比が1.00とはある病気へのかかりやすさが両群で同じということであり、1より大きいとは病気へのかかりやすさがある群でより高いことを意味します)

口臭に少なからずみんなあるものです

口臭は、歯の磨き残しによる食べかすや細菌による歯周病舌苔など口に関する原因がほとんどです。蓄膿症といわれる副鼻腔炎など耳鼻科の病気も原因となります。また、糖尿病などでも特有の口臭があります。向精神薬の服用で唾液の分泌が減ると、口臭の原因になります。

まずは、歯ブラシによるブラッシングを歯科衛生士から指導を受けて、しっかりと実行してください。そのときに、歯だけでなく、忘れがちなのは舌です。舌の汚れを落とさない人が多くみられます。

舌には溝がたくさんあり、はがれた粘膜、血液成分、食べかすや細菌がたまって、白い舌苔が付きます。舌苔が細菌により分解されるときに臭いのガスが産生されます。これが口臭の原因となります。とくに、夜の睡眠時に細菌が活動しやすいので、朝方に強く感じます。起床時の清掃を心がけてください。歯ブラシでもよいのですが、舌にやさしい凹凸の両面タイプの舌ブラシもあります。

口が乾くのですが ドライマウス?

口の中が乾く病気を「口腔乾燥症:ドライマウス」といいます。原因となるのは、シェーグレン症候群のような疾患や、持病の治療のために服用している薬が副作用を起こしたものもあります。また、年齢とともに唾液の成分が、さらさらから粘調度が上がってくることも関係があります。口呼吸や飲み水の制限、ストレスなども原因となります。なかでも起こりやすいのは薬による副作用で、高血圧症の治療口服用される降圧薬、不眠症や不安症で使われる向精神薬などがあります。

唾液は、口の中の健康を保持するのにたいせつな役割を持っています。唾液の分泌量が少なくなると、口の中が傷つきやすくなり、口内炎、舌炎、歯肉炎、粘膜の擦過傷や口臭の原因にもなります。義歯を使用している方は、粘膜が赤みを帯びて痛くなることがあります。

まずは一度ご相談ください。状況に応じて、医科の先生にも相談する必要があります。