A: インプラントの歯周病(周囲疾患)で、状況によっては治すことができます。
☆インプラント周囲疾患
インプラント周囲疾患は、インプラント周囲組織に骨吸収が認められない「インプラント周囲粘膜炎」と骨吸収が認められる「インプラント周囲炎」に分類されます。インプラント周囲炎の有病率は15~20%といわれてます。
治療する場合、周囲粘膜炎は非外科療法(TBIとPMTC)ご健康な状態に戻りますが、骨吸収がある周囲炎では外科療法の適応になり歯肉の退縮をともなう治癒形態になります。骨吸収の状態により状況は深刻となり、重症の場合(50%以上の骨吸収、インプラント体の3/4以上の吸収)は撤去になることもあります。
☆インプラント周囲疾患の治療法
インプラント周囲粘膜炎は、メインテナンスの有無で罹患率が優位に低<なり、周囲粘膜炎の段階で治療介入することがインプラント周囲炎の予防につながります。周囲粘膜炎はプロフェッショナルクリーニング(PMTC)とブラッシング指導(TBI)により患者の清掃技術向上によるセルフケアにて治療できます。インプラント周囲炎は原因が明確になっていませんが、歯の汚れ(プラーク)や周囲粘膜の炎症に強い関連があるため、これらの除去が必須です。そのために、さまざまな治療法があるが、エビデンスレベルでは有意差は認められません。
1ガ一ゼによる清掃
2超音波スケーラー
3エアフロー
4チタン製回転ブラシ
5Er-‐YAGレザー
6PDT(光殺菌治療)
7ラブリダ(キチンキトサンブラシ)
日本口腔インプラント学会認定専門医 みしま歯科医院 三嶋直之