☆もっと知りたい!インプラントについてあんなこと こんなこと?

Q インターネットで調べたところ、「インプラント治療はまだ確立された分野ではない」と言う先生がいました。本当に安全なのでしょうか?

A, インプラントが歯科治療に取り入れられて1950年代から始まり約70年が経過し、多くの研究や臨床実績から安全性、長期安定性が科学的に証明されています。

Q 友人にインプラントの経験者がないために 体験談を聞くことができません。インプラントと入れ歯とではどこがちがうのでしょうか?

A  入れ歯は歯茎にのせ、残っている歯にとめがねをかけてはめるため、しっかと固定・安定させることが難しく、硬いものなどは十分に噛むことかできない場介があります。また、「気持ちが悪い」「話しにくい」「年寄りっぽい」なども入れ歯の問題です。

これに対し、インプラントは骨に埋め込んで固定されるので自分の歯のようになんでもしっかり噛むことかでき、違和感も少ないです。また、天然の歯のような自然な人工歯を取り付けることによってきれいに治療することも可能です。

Q インプラントのメリットとデメリットを教えて下さい。

A インプラントのメリットは、「天然の歯と同じように噛める」「違和感がない」「審美的である」「ブリッジのように隣の歯を削らなくて良い」などが挙げられます。一方、デメリットとしては、「外科処置が必要である」「治療費が高額(自費治療となる)」「治療期間が長い」などがあります。

Q 先日、「抜歯してインプラントにしましょう」と言われましたが、私としては残してほしいと思っています。どうしたら良いでしょうか?

A まず、抜歯しなければならない理由を歯科医師に十分説明してもらうのが大切です。「抜歯しない場合どうなるのか?」「インプラントにする場合はどのように治療し、どういう結果になるのか?」など、納得できるまで説明を聞きましょう。

Q 私は歯ぎしりがひどいですが、インプラント治療は大丈夫でしょうか?

A 歯ぎしりによる大きな力がインプラントにかからないように、就寝時にナイトガードをはめることでインプラント治療が可能となります。

Q 金属アレルギーなのですが、インプラント治療は大丈夫でしょうか?

A インプラントに用いられる金属(チタン)生体親和性が非常に高く、金属アレルギーを起こしにくい材料です。金属アレルギーのある方あるいは強く疑われる方には、金属アレルギー検査でチタンに対するアレルギー反応を調べてからインプラント治療が可能かどうかを判断することがあります。

Q 前歯が差し歯でたまに抜けて困ります。インプラントにすることは可能ですか?

A 可能です綿密な検査と適切な処置によって、前歯に良好なインプラント治療を行うことができます。

Q 15歳の娘が転んで前歯を折ってしまい、抜歯と診断されました。成長期ですが、インプラントは可能でしょうか?

A 一般的に成長期が終了する18~20歳になってからインプラント治療を行います。

Q インプラントの治療費は費用はどのくらいかかりますか?保険はきかないのでしょうか?また支払いはいつになりますか?

A インプラント治療は保険適用外(自費治療)になります。(大学病院等の口腔外科専門病院にて保険治療でインプラント治療【下顎の無歯顎症例】を適応される場合があります) 治療費は各歯科医院で異なり、数十万~数百万とかなり幅があります(採用システム・術式・本数・補綴種類等様々です)。支払時期についても医院によって違いますので、各医院にお問い合わせください。分割支払いも可能な場合もあります。

Q インプラントには外科手術が必要と聞きましたが、実際の内容を教えて下さい。

A インプラント手術は【2回法インプラント】といわれる、外科手術を2回行う方法が一般的です。1回目はインプラントを骨に埋め込む手術で、2回目はインプラントの頭出し手術(骨に埋め込んだインプラントにアバットメントと呼ばれる装置を連結します)です。2回めの手術は、1回目の手術から数ヶ月後(インプラントと骨が結合した後)に行います。骨との結合時間は上の顎と下の顎での骨質の違いにより2ヶ月~8ヶ月程度の違いがあります。また1回目の手術時に骨造成等行うと期間が延長されることがあります。

Q あごの骨が痩せているとインプラントはできないのでしょうか?

A  以前は骨が痩せているとインプラント治療が困難でしたが、技術・材料の進歩により、現在は骨をある程度再生させることが可能になり、骨がやせているところでもインプラントができるようになってきています。GBR(Guided Bone Regeneration:骨再生誘導法)と言われる骨造成法です。

Qインプラント手術を受けるにあたって注意点を教えて下さい。年齢や全身疾患の有無によって受けられないこともありますか?

A インプラント治療を行うところだけでなく、必要に応じてむし歯治療や歯周病治療など他の歯の治療をしておくことが大切です。特に歯周病の存在はインプラントに悪い影響を及ぼしますので手術前にしっかり解決しておく必要があります。インプラント治療に年齢制限はありませんが(基本18歳以上 顎骨お成長が落ち着いてから)、外科処置に耐えられない人や、重症の糖尿病(特に隠れ糖尿病)や内臓疾患がある人・骨粗鬆症に治療を受けている方、あるいはヘビースモーカーの人などはインプラント治療が受けられないことがあります。

Q インプラントの手術を受ける前後で、とくに気をつけるべきことは何ですか?翌日は会社を休んだほうがいいでしょうか?

A ブラッシングを励行してお口の中を清掃しておいてください。そして風邪などを引かないように体調管理に努めてください。喫煙をされる方は数週間から禁煙をしておくこともインプラント手術を成功させるために大切です。翌日は良好な治癒のために必ずではありませんが安静にしたほうがいいでしょう。当院では3本以上のインプラント埋入治療や骨造成を伴うインプラント治療を受ける方は翌日の安静をオススメしています。

Q インプラントの手術中に痛みは感じますか?治療後はどうですか?

A インプラント手術は抜歯などで行う通常の局所麻酔で行い、手術中に痛みを感じることはほぼありません!ただし、あごに骨に穴を開けるときなどに振動や響く感じがあることがあります。手術後、麻酔が切れる多少の痛みと腫れが出ること(特に骨造成が必要な手術)がありますが、抗菌剤や鎮痛薬を適切に服用することで抑えることができます。

Q インプラント治療が終わってすぐに硬いものを噛んでも平気ですか?

Q 最終補綴が装着されて、噛む形になりますが特に問題はありません。しかし、ながら長い間 歯がなかっとところに歯が入る訳ですから、リハビリをするように軟らかいものから少しずつ慣らしなが噛んでいくほうが安全でしょう。

Q インプラントを1本入れてもらうのに、延べの期間を教えて下さい。

A  インプラントを入れるところの状態(インプラントの埋め込む骨の硬さ、量)や場所(下の顎より上の顎のほうが長期の治療期間が必要です。奥歯より前歯の方が治療期間が必要)によって異なりますが下の顎で3~4ヶ月、上の顎で4ヶ月~6ヶ月かかると考えてください。インプラントと骨がくっつく期間(オッセオインテグレーション期間)は数ヶ月に1回の経過観察を行っていきます。骨の状態は個人差が大きく治療計画も様々ですので詳細は担当医に確認ください。インプラント治療の欠点の一つが治療期間が長いことがあると思もわれます。

Q インプラントにもいろいろな種類があるそうですが 選んだりできるのでしょうか?

A 歯科医院が採用しているインプラントシステム(当院では日本製の京セラ製)なかから、患者さんに適したインプラントを歯科医師が選択します。上部構造(かぶせ)の形や使用する材料、歯の色などについて患者さんの希望を取り入れて決めることができます。当院では最終補綴をジルコニアセラミックで作成することが多く、白い歯が入ることがほとんどです。

Q インプラント義歯という入れ歯があると聞きました。どういうものですか?

A インプラント義歯には2種類あります。1つはインプラントに義歯をネジで連結するタイプ(固定式義歯)で、もう一つは磁石やクリップなどのような装置で義歯を固定するタイプ(取り外し式義歯)です。当院では患者取り外し式義歯はロケータータイプの義歯にすることが多いです。

Q インプラント周囲炎というものがあるそうですが、天然歯の歯周炎とは違うのでしょうか?

A インプラント周囲炎は細菌が感染してインプラントを支える歯肉や骨が炎症を起こし、破壊されていく病気です。天然歯の歯周炎を引き起こす細菌と同じ細菌が原因しており、インプラントの周りに起こる歯周炎と考えて良いでしょう。ただし、インプラントには歯がもっている細菌感染に対する防御機構が弱く、通常、歯周炎とりも進行が早く、適切な処置を行わなければ、インプラントを抜かなければならないことになります。

Q 上あごにインプラントを入れる場合、サイナスリフトという手術をすることがあるといわれました。これは安全なのでしょうか?

A 上あごには副鼻腔(上顎洞)という大きな空洞があり、インプラント治療を行う際には、この空洞の中に骨を再生する手術(サイナスリフト)が必要なことがあります。この手術は20年前から行われており、多くの症例から安全性が認められます。ただし、蓄膿症(上顎洞炎)等はある方は事前に耳鼻咽喉科等で治療が必要なことがあります。インプラントを埋入する骨幅によってはサイナスリフトもしくはソケットリフトによりインプラントを安全に埋入することも多くあります。

Q インプラントに寿命はありますか?インプラントを入れた後も普通の歯のように抜けることがあるのでしょうか?その場合、同じところに埋めかえることはできるのでしょうか?

Q インプラント周囲炎が進行するとインプラントがグラグラして、抜かなければならなくことがあります。また、歯ぎしりなどに強い力によって、インプラントが折れたり、はずれたりすることがあります。しかし、これらは適切な治療とメインテナンスよって防ぐことができます。不幸にしてインプラントを抜いた場合でも、骨の再生療法などで行って、もう一度インプラントを埋めかえることができます。

Q インプラント治療をしている歯科医院で、良い医院を選ぶポイントを教えて下さい。「安い!早い!」という広告を揚げているところもありますが・・・。

A インプラント治療に限らず、患者さんの訴えをよく聞き、術前の検査をしっかり行ったうえで、歯の状態、治療の方法(複数の方法の提示))、治療の利点・欠点、メンテナンスの方法などをわかりやすく説明してくれる医院は信頼できるかと思います。また、インプラント前に他の歯の歯周病治療などをしっかり行ってくれる医院はよいでしょう。インプラント治療を適切に行うためには細心の配慮と一定の時間が必要です。「安い・早い」インプラント治療を謳っている歯科医院や利点のみの説明しかしない歯科医院は要注意だと思います。

Q インプラントの上につけていた歯が割れてしまいました。これは修理できますか?また、費用はどのくらいかかるのでしょうか?

A: 割れ方によって修理できる場合と修理できない場合があります。インプラント(体)に問題がなければ上部構造の修理や作り変えが可能ですが、割れた原因によって対処法が違いますので、原因を十分検討して、対応することが大切です。費用については医院によってシステムが異なりますので各医院にお問い合わせください。みしま歯科医院では4ヶ月おきのメンテナンスに来ていただける方のみ5年間の無償保証をしております。

Q インプラント治療で麻痺になったりすることがあると聞きました、どういうときになるのでしょうか?

A  インプラント手術の際に、あごの骨の中を通っている神経を傷つけてしまった場合に、唇やその周囲の皮膚、舌などの知覚麻痺を生じることがあります。手術に前に歯科用エックス線やCTなどを用いて十分に神経や血管の位置を確認することで防ぐことができます。また、麻痺が起こっても、高周波刺激や薬の服用など適切な処置により改善することもあります。みしま歯科医院では神経・血管損傷を起こさないようにすべてのインプラント手術にCTから制作したサージカルガイドを使用して安心・安全なインプラント手術を行っております。

Q 「インプラント治療後は、今まで以上に清掃が重要となるので定期的に来院してください」といわれました。ただ転勤族のために、約束できそうにありません。そういうときは、他の歯科医院で定期検診を受けてはダメでしょうか?

A 他の歯科医院で受けていただいても良いと思います。ただし、インプラント治療を行っている医院、できれば同じメーカーを使用している歯科医院に通われていることをオススメします。ご自身に使用したインプラントメーカーや種類を聞いて、把握しておくことが大切です。みしま歯科医院では現在 歴史のある純国産メーカー 「京セラ ファインシア」を使用したインプラント治療を行っております。また、全国に200名の北日本口腔インプラント研究会の会員がいますので転勤時にはお近くのインプラント専門医をご紹介することができます。

Q インプラント治療中は禁煙しなければならないのでしょうか?

A 喫煙はインプラントと骨の結合や傷の治りに悪い影響をあたえますので、少なくとも手術の数週間前から術後数週間は禁煙していただくことが推薦されます。また、喫煙は歯周病やインプラント周囲炎やインプラント周囲炎の増悪にも関係していますので、インプラント治療を機にたばこをやめることをおすすめします。海外では現在、喫煙している方はインプラント手術の禁忌と言われいます。

Q 5年前にインプラントを4本入れた父(現在79歳)が寝たきりになってしまいました。口の中のケアは普通の歯みがきと同じで良いのでしょうか?

A 普通の歯みがきでケアしていただいても良いと思います。うがいをすることもお口の中を清潔に保つのが効果的です。電動歯ブラシや音波歯ブラシなどを上手く併用すると擦掃効果が高くなります。みしま歯科医院では来院できない患者さんには当院でインプラント治療を受けた方は往診にてプロフェッショナルケアを受けることができます。ご相談ください。

Q 口の中にインプラントが入っっていると、CTやMRIなどの画像検査を受ける際に影響はありますか?

A :顎のCTを検査の場合、いんぷらんと部分にX線が当たると、画像上わずかに影響がでることがありますが、他の体の部分のCT検査に影響はありません。

MRI検査の場合は、「磁性アタッチメント」を使用している場合だけ、注意が必要です。これはインプラントの上に取り外し可能な義歯を装着する際に使用する、磁石でできた部分のことです。磁石なので固定しやすく、取り外すときもインプラントに負担をかけないというメリットがあります。

義歯を装着したままMRI検査を受けると、画像が乱れることがあるほか、頭がくらくらするといった体への影響が出ることもあるので、義歯を必ず外してから検査を受けるようにしましょう。

なお、磁石は義歯の裏面に付けてあり、お口の中に磁石は付いていません。義歯を外して検査をうければ、MRI検査に問題はありません。ただ、義歯の磁石がくっつくほうのアバットメントも少しですが磁気を帯びるので、わずかながら影響が出ることがあります。その場合はアバットメントをはずす必要があります。