喫煙は歯や歯肉の着色などお口のさまざまな影響を与える!
タバコの全身への害はよく知られていますが、お口への害はあまり知られていません。喫煙すると、歯の表面に「ヤニ」がつくだけでなく、口腔がんの発症率が増加するなど、悪い影響がたくさんあります。特に身近なのは、歯周病の大きなリスク要因となることです。口腔・咽頭がんの発症率が3倍になるほか、味覚が鈍くなったり、口臭を悪化させたりします。
喫煙者と非喫煙者は歯肉にも違いがでる!
喫煙者と非喫煙者の違いは、歯ぐきにも現れます。喫煙者の歯ぐきは暗紫色、ゴツゴツと硬く乾燥して見えます。特に直接タバコの煙があたる口蓋側でその傾向が顕著です。
喫煙は歯周病の大きなリスクとなる!
喫煙は歯周病のもっとも大きなリスク要因のひとつです。非喫煙者と比較すると、喫煙者の歯周病の罹患リスクは2.7倍にもなり、歯の喪失は10年早まるといわれています。特定の細菌や年齢、糖尿病などよりも、喫煙のほうが歯周病の重要度と関連が深いという報告もあります。
☆喫煙の歯周病への影響は
1.かかりやすい
2.気が付きにくい
3.治りにくい
喫煙には身体的な依存と心理的な依存がある!
禁煙を難しくしているのはニコチン依存です。禁煙を始めるとニコチン離脱症状が現れ、タバコを吸いたい気持ちが強くなります。以前はひたすら我慢するしかありませんでしたが、今では離脱症状を抑える方法がいくつかありますので、ぜひ試してみてください。医科では保険適応にもなっています。
禁煙するとお口の中も健康を取り戻す!
禁煙すると、お口の中も健康を取り戻します。継続すれば歯周病のリスクも低下します。禁煙直後は一時的に歯ぐきの出血が増えることがありますが、これは正常な反応です。歯ぐきが健康を取り戻せば、次第に治まってきます。
禁煙すると歯ぐきの出血が増えるのは、ニコチンの血管収縮作用がなくなるためです。